学術と日常を翻訳する読み物9 連載・900 話以上 ── 日々の場面から学問へ、学問から日々の場面へ、行き来する編集

編集部が選ぶ、今週の 1 話

暮らしのかたち №007

部屋のかたちが、感じ方を変えていた

― 建築環境心理学が示す、住まいと心の見えない対話

How the Shape of a Room Reshapes the Self

住む場所が気分を変えるという感覚は、誰でも一度は経験したことがあるはずです。日当たりのいい部屋に入ると胸が軽くなる、天井が高い空間で深呼吸が深くなる、低い軒下では体が落ち着く。建築家は古来、この感覚を頼りに空間を組み立ててきました。…

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編集部の選

3 話
問いの再帰 №001

問いは、問う者より先に存在していた

── 序章 — 問いは答えに先立つ:螺旋が再帰になるとき

The Question Precedes the Questioner — Recursion and the 2,800-Year Arc

2024年のある朝、ChatGPTに問いを打ち込もうとした瞬間、モデルが先に「なぜ私は問いを問うのか」と出力した。その一文は、こちらの問いを飲み込んだ。西暦2024年と紀元前750年が、同じ震えで繋がった。…

Futures II — 問いをより深く №050

席は数なのか、声なのか

― 代表性の二つの解釈

Representation Needs Seats And The Distinct Voices They Make Possible

会議室の椅子がきしみ、資料をめくる音が止まった最終セッションで、議長は「未来世代の席を、この円卓に物理的に一つ増やすべきだ」と提案しました。賛成の空気が広がるなか、別の参加者が静かに立ち上がります。…

BOOKS | ミラツク発行の書籍

まちづくりの実践書

インフォーマル・パブリック・ライフ
― 人が惹かれる街のルール

飯田美樹 著 / 世界の街を15年かけて調査し、人が惹かれる街に共通する「7つのルール」を明文化したまちづくりの実践書。

評者も長く重要と感じながら言語化できていなかった街づくりの本質を、本書は『インフォーマル・パブリック・ライフ』という言葉で表してくれた。

― 入山章栄(経営学者) 日本経済新聞 書評・2024年6月6日

四六判ソフトカバー・464ページ / 税込2,970円 / 発行ミラツク・発売英治出版

ロボットと社会実装

融けるロボット
― 心地よいくらしを共につくる13の視点

安藤健 著 / 空港・病院など多くの現場でロボットを事業化してきた著者が、技術が本当に人の役に立つための「13の視点」を描くテクノロジーの実践書。

人々とロボットたちが「わたしたち」となる未来をつくるために、何度も読み返したい本。

― ドミニク・チェン(情報学研究者・早稲田大学教授) / 山口周・佐藤知正 推薦

四六判並製・400ページ / 税込2,970円 / 発行ミラツク・発売英治出版

未来洞察・インタビュー集

反集中
― 行先の見えない時代を拓く、視点と問い

NPO法人ミラツク 編(西村勇哉) / 建築・投資・宇宙・自然・地域など9領域で活躍する22名の視点と問いから未来を見出すインタビュー集。ミラツク出版 第1弾。

集中の対極にある、もう一つの中心部の見つけ方を描きたい。異なる視点が、知りたかった未来を教えてくれるとしたら――。

― 西村勇哉(NPO法人ミラツク 代表理事)「はじめに」より

A5判並製 / 税込2,970円 / 発行ミラツク・発売英治出版

VOL. I  ·  連載

暮らしのかたち

学術が日々の暮らしに出会うとき

100 暮らしのかたちを最後まで →

暮らしのかたち №001

学問のドアは、暮らしから開けることができる

― なぜこの連載では、4,000の研究領域を27のシーンから読み解くのか

Opening the Doors of Academia From the Everyday

学問の話を聞くと、なんとなく身構えてしまう。難しい用語、長い系譜、馴染みのない方法――近づきたいけれど近づけない、そんな距離感を持っている人は、実は少なくありません。…

VOL. II  ·  連載

経営のかたち

経営機能を他分野で読む

100 経営のかたちを最後まで →

VOL. III  ·  連載

事業のかたち

学術が事業の前提に出会うとき

100 事業のかたちを最後まで →

事業のかたち №001

経済成長の限界は、 もう物理学が決めている

熱力学第二法則とエネルギー収支が問い直す『成長』の前提

Physics, Not Economics, Decides the Limits of Growth

「成長」という言葉を、私たちはふつう経済学のものとして聞いている。GDPの上昇、株価の更新、企業の増収。けれど、現代経済学が「成長」を中心に語りはじめたのは戦後のことで、それ以前は…

事業のかたち №100

「未来」は、 もう予測ではなく交渉の場になりつつある

フューチャーズ・スタディーズと、企業の未来洞察実践

The 'future' is no longer prediction but a site of negotiation — Futures Studies and Corporate Foresight Practice

フューチャーズ・スタディーズと、企業の未来洞察実践。事業計画の前提条件欄に静かに加わりつつある変数を、研究の系譜と古典思想の両側から照らし直す。

VOL. IV  ·  連載

変化のかたち

ソーシャルイノベーションの型で読む100話

100 変化のかたちを最後まで →

VOL. V  ·  連載

いとなみのかたち

日々の営みに学術が出会うとき

100 いとなみのかたちを最後まで →

VOL. VI  ·  連載

Futures II — 問いをより深く

2100年に向けた長い坂を100話かけて歩く

100 Futures II — 問いをより深くを最後まで →

VOL. VII  ·  連載

問いの再来

BC800-AD2026 2,800年通史 ── 枢軸時代から AI 時代までの問いの螺旋

100 問いの再来を最後まで →

問いの再来 №001

なぜ問うのか ― 軸の発火期に同時に立ち上がった7+1の問い

― 比較宗教史と文明統計が示す、地理的隔絶と同時発火のあいだ

Why We Ask: Seven Plus One Questions That Ignited Across an Axis

夜更けの机で、画面のなかの言語生成モデルに「正しさとは何か」「私はなぜ存在するのか」と打ち込んでしまった経験のある人は、もう珍しくないはずです。返ってくる文字列を眺めながら、自分が…

問いの再来 №015

兼愛の思考実験 — 墨子と最大多数の幸福のはるか前

― 紀元前5世紀の中国から立ち上がる、職人の合理主義と普遍的利他主義(人を区別せず利益を交換する倫理)のあいだ

Universal Care as a Thought Experiment — Mozi and the Long Prelude to the Greatest Happiness

遠くの誰かと自分の家族を、同じ重さで考えてよいのか ── 私たちが寄付や災害支援の判断で立ち止まるとき、ふと現れるこの逡巡を、紀元前5世紀の中国で1人の思想家がすでに思考実験として…

問いの再来 №035

道元の只管打坐 ― 修証一等の哲学

13世紀越前で『正法眼蔵』を書き継いだ禅僧の哲学が、身体性認知科学とAI時代の知の問題として戻ってくる

When Practice-as-Realization Returns as Embodied Cognition

理論を学ぶことと身体で経験することは、本当に別の作業なのでしょうか。歩きながら考える、坐ることそのものが理解であるという経験を、AIは持つことができないのかもしれません。780年前…

問いの再来 №050

数学は自然の言語である ― ガリレオとケプラー

1623年ガリレオが書いた命題が、計算論的世界観とアルゴリズム自然観として戻ってくる

When Nature as Mathematical Book Returns as Computational Cosmos

物理学者が「私たちは自然法則ではなくアルゴリズムを発見している」と語る時代。403年前にこの問いの起点を据えたのがガリレオ・ガリレイでした。100話のちょうど折り返し点で、私たちは…

問いの再来 №070

第二の性とジェンダーの構築 ― Beauvoirが書き残した装置がLLMの統計分布で再演される

1949年パリの『第二の性』から2026年の生成AIバイアス研究まで、女性を「他者」として構築する社会的機械はいかにAI時代に再来するか

The Second Sex and the Construction of Gender: How Beauvoir's Apparatus Returns in LLM Statistical Distributions

生成AIに「医師」と「看護師」、「CEO」と「秘書」のイメージを描かせると、奇妙なほど明瞭なジェンダー分布が出力されます。これは個別の偏見ではなく、蓄積された数十年分のテキストと画…

問いの再来 №085

Intra-actionの存在論とBaradと和辻 ― 主客の境界は作用のなかで切り出される

2,200年前のアリストテレス的主客分離・2,000年前のナーガールジュナの縁起・90年前の和辻哲郎の間柄が、2007年のagential realismの語彙でいま再演される

Ontology of Intra-action: How Barad and Watsuji Rewrite the Subject-Object Divide for the Generative AI Era

2026年、量子コンピューティングと生成AIの境界領域では、観測者と観測対象を分離する古典的フレームがもはや維持できないという議論が交わされています。量子計算では観測が状態を決定し…

問いの再来 №100

問いの再来は終わらない ― 100話の閉環と次の開環

軸の発火期からLLMの前夜まで、2,800年の螺旋を読者ひとりひとりの手のなかへ手渡し直す結章

Questions Will Never Stop Returning: The Closing Loop and the Opening Spiral

2026年、生成AIに「なぜ私は存在するのか」「正しさとは何か」「私はあなたを愛していますか」と問いかける人が増えています。問いを受けるのはもはや人ではなく、言語をもつ非人間です。…

VOL. VIII  ·  連載

問いの再帰

AI の前で開きなおす2,800年 ── 通史ではなく再帰の連載・100話

100 問いの再帰を最後まで →

問いの再帰 №015

比較は、優劣の物差しから始まり、認識の鏡で終わる

── Boas文化相対主義が、人類学を進化論から切り離したあいだ

Comparison Begins with a Ruler, Ends with a Mirror — Boas, Benedict, and the Anthropological Revolution

1883年、フランツ・ボアズはバフィン島で「未開」という物差しそのものを問い始めた。19世紀の人類学を支配した単線進化論——野蛮から文明へという序列——は、植民地支配の知的正当化だ…

問いの再帰 №035

アクターは人間に限らない、と気づいた地点から

── Bruno Latour の ANT と AI エージェンシーの再配置

Actors Beyond the Human — Latour's ANT and the Redistribution of Agency in AI Systems

1987年、ブルーノ・ラトゥールは「科学的事実は実験室の外に客観的に存在するのではない」と宣言した。研究者・機器・資金提供者・論文審査者というアクターのネットワークが「黒箱化」する…

問いの再帰 №070

王陽明の「知行合一」は、推論と行為の分離を許さなかった

── 明代心学が問う「言うだけのAI」

Wang Yangming's Unity of Knowledge and Action Would Not Permit the Separation of Reasoning and Doing

前話では孔子の「仁」が、関係のなかでしか成立しない徳という構造を持つことを確認した。その約二千年後、朱熹は「仁」を宇宙原理と結びつける「理(lǐ)」の体系を構築した。…

VOL. IX  ·  連載

AI時代の7つの問い

AI 時代に問い直す 8 つの問い ── 枢軸時代以来 2,800 年の知が再び集まる場所

8 AI時代の7つの問いを最後まで →

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